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karzheka、Redeemer、Shokeiによる、「エンバーライズ解析」

オペレーション「エンバーライズ」のリリースに合わせて、SiegeGGではkarzheka、Redeemer、そしてShokeiにコンタクトを取り、新シーズンについて意見を聞かせてもらった。

(注) Redeemer、karzheka、Shokeiたちの意見は、新オペレーションが現行ビルドに実装される前にいただいたものです。

リリースされたばかりの無料ダウンロードコンテンツでは、GoyoとAmaruという二人の新オペレーターがゲームに実装され、一方で競技シーンには昨シーズンのオペレーターであるNøkkとWardenが加わる。リワークされた「運河」マップも同時に登場し、さらには一部のオペレーターのガジェット選択や、新デザインの展開型シールドなど、細かな変更が大量に加えられている。

一連の変更点がプロのトーナメントにも影響を与え始めるその前に、最新バージョンとなったこのゲームの第一印象からどんなことが予測されるか、3つのリージョンの錚々たる顔ぶれに話を聞かせてもらった。現在のメジャー・チャンピオンでありプロリーグ・チャンピオンでもあるTeam Empireからは、Eugene "karzheka" Petrishin選手。Spacestation Gamingでプレイし、DreamHack Montreal 2019 Minorではキャスターも務めたTaylor "Redeemer" Mayeur選手。そして日本のプロリーグで現在首位についている、CYCLOPS athlete gamingのShohma "Shokei" Shiotsuka選手だ。

ローリー・メジャーでトロフィーを掲げるkarzheka (画像は@ESLRainbowSixより)

左上から右下へ順に、karzheka、JoyStiCK、dan、Scyther、ShepparD、RayzerGM

NøkkWardenについての意見をお聞かせください。もし彼らが対戦におけるメタ要素になるとしたら、どのようなものになっていくでしょうか。

Redeemer: 僕の目にはどちらのオペレーターも、今のところはメタ外に見えます。一部のチームは彼らの特殊な使い方を見つけるでしょうが、MozzieとGridlockのときのような強烈な存在感をあの二人から見出せるとは思えません

Karzheka: スモークを使ったプラントを阻止したりできるので、試合ではWardenを使う選択肢もあると思います。ただ、一人のオペレーターとしてはやっぱり弱いかと。競技シーンでのNøkkはまったく分かりません。

Shokei: Nøkkは面白い攻撃を繰り広げられる可能性があるとは思います。かといって現状のメタに変化を起こすようには思いません。

 

カフェがローテーション入りしてから早くも3ヶ月が経ちました。このマップについての私見をお聞かせください。ボム位置やマップ全体のことなど、バランスは取れているでしょうか。

Redeemer: Kafeをマッププールに追加したのは素場らしいことだったと思います。どのチームもあのマップでプレイするのが好きみたいですが、攻撃側がもっと楽になったらいいと思います。今のところはまだまだ防衛有利でしょうから。

Karzheka: 出てきたばかりの頃は、ローテ内で最もバランスの取れたマップに見えました。ですが今では明らかに防衛側が圧倒的に有利だと言えます。攻撃側としては、少なくとも2ラウンドを取れたら大喜び間違いなしですね。

Shokei: かなりPICKも多くなり、非常に面白いMAPだと思います。守れる場所も多く、従来よりも非常に競技性が高くバランスもとれているかと。

 

新しい「運河」マップを見た印象(あるいはプレイした印象)はどうでしたか?いずれは大会用のマップになるでしょうか。

rainbow6.ubisoft.comより。リワークされた運河マップのコンセプトアート

Redeemer: プロリーグマップに入ってくるかどうか、話すのはまだ早すぎると思います。「運河」が戻ってきたのは僕にとっては嬉しいことなんですが、プロチームには、あのマップをプレイしてその真価を詳らかにしていくための時間が、もう少し必要でしょうね。

Karzheka: まだプレイしていないので大したことは話せないんですが、良さげだと思いますよ。プレイしていたら、もう少し何か言えたんでしょうが。

Shokei: 大会MAPになると思います。

 

GoyoAmaruについて、現時点での意見をお聞かせください。将来のプロリーグにおけるメタに影響を与えるでしょうか。

Redeemer: 二人ともメタに大きな影響を与えうると思います。Amaruならこれまで以上に「いちかばちか」の展開が見られるでしょう。チーム全体にとってはそれほど便利ではないでしょうが、彼女でラウンドを取ったり、クラッチを決めたりすることはあるでしょう。一方でGoyoは利便性が高く、ボム部屋に入れなくするという強力な防衛オプションをもたらしてくれます。Goyoは他の強力な防衛オペレーターにも匹敵する性能で、彼がもたらすメタへの変化は、準備が十分ではない攻撃側にとっては致命的になるかもしれません。

Karzheka: ええ。あの二人の新オペレーターは間違いなく、ローテ内の全マップを変えてしまうでしょう。

Shokei: GoyoとAmaru、2人ともかなりメタに大きな変化をもたらすと思います。そして戦術や攻めにおいても非常に効果的かと。

今回のバランス修正パッチについて。たとえば(スリットがついた)新シールドや、SMG-11SMG-12のリコイル。GlazDokkaebiがフラググレネードを持つこと、Maestroが展開シールドを失ってインパクトグレネードと入れ替えること等、意見をお聞かせください。

Redeemer: 僕はこれまでずっと、シールドにスリットをつけることには反対してきました。総じてシールドを新しくする必要があるとは思っていましたが、Ubisoftの舵取りは思いも寄らないものだったんです。今回のガジェット変更にも少し戸惑っていますが、シールドが強化されることが決まって、Goyoのシールド・トラップも追加されたとなれば、これは必要なことなんだろうなと思います。いつもなら、特定のオペやガジェットへのバランス変更についてはUbisoftの出した答えを支持していたんですが、今回の大がかりな装備変更はすべて、シールドを強化したせいなんですよね。僕としてはちょっとやり過ぎのように見えますが、今後ゲームがどこへ向かっていくのか楽しみにしています。

rainbow6.ubisoft.comより。新しい展開型シールドのデザイン図

Karzheka: 何を言うにしても、まずは一通り試してみる必要があるんですが、僕にはどうも防衛側ばかりが強くなり続けているように思います。一方で攻撃側はずっと同じ位置にいる。あの新型シールドはとにかく強すぎる代物です。僕の意見だと、SMGのリコイルはそれ相応のものだったので、手を加えるべきではなかった。試合におけるGlazはどうしようもないゴミです。Dokkebiはこれから必須ピックになるか、BANが必須になるかのどちらかでしょう。どんな具合か全体的に見ていくつもりですが、現時点でパッチノートを読んだ限りでは、これらの変更は今までで最もスマートなものとは言えません。

Shokei: 新シールドやスタンorスモークが、グレネードorスモークの選択など、変化をもたらしてくれるので個人的には非常にうれしいです。

 

他のプレイヤーの意見

G2 EsportsのNiclas "Pengu" Mouritzenから、Goyoについて

(訳) 

『今のところTSから分かった最大の問題点

普通のシールドとGoyoのシールドは、もっとはっきり区別できるようにする必要がある。スリットを通して、誰かが裏にいそうか、目視するのもほとんど不可能だ。大急ぎでシールドを設置する動きもダサい。』

Amaruについては以下、

Amaruはランクマッチ向けのオペレーターっぽい。彼女を活かせるのは領事館とか銀行とか、あるいは海岸線とかだろう。スポーン地点から5秒で建物の屋上に上がれるのは……良いオペレーターだと思うけど、そんなにピックされるかどうかは分からない。上手く味方と連携して、誰かにおとりになってもらう必要がある。適当に窓から突っ込んで敵を薙ぎ倒すなんてことはできないし、それが上手くいったのは一度きりだった。

Vodafone GiantsのMaurice "AceeZ" Erkelenzと、Team Reciprocity のAlexander "Skys" Magorは、ガジェット変更についてこう述べている。

(訳)

『AceeZ:来シーズンのサブガジェット変更には反対だ。新オペレーターだけが新シールドを持つべきであって、他のオペレーターはシールドも含めてこれまでと同じものにしておくべきた。

誰か意見をくれ。』

『Skys:完全に同意』

また8月24日、Ubisoft Experience Birminghamイベントにおいて、Team SecretのLeon "LeonGids" Giddensはこう語っている。

Q:二人の新オペレーターのうち、どちらが気に入りましたか?理由も教えてください。

A:個人的には、プレイスタイルの点でAmaruかな。裏取りや敵を釣り出す動きをするのが大好きなんだ。チームが別方向からプッシュしているところで、敵の背後から攻められるっていうのは、相手の守りを崩す上で本当に便利だよ。

Q:二人の新オペレーターのうち、どちらがプロリーグでも通用すると思いますか?

A:彼らは間違いなくメタを変えてしまうね。新シールドやオペレーターのガジェット変更も、装備を選択するうえで間違いなく変化を作っていくよ。たとえばGoyoとMaestroを持っていけば、ボルカンシールドのキャニスターをイービルアイで破壊できて面白いし、チームの各マップでのプレイの仕方も変わるだろうね。

Ninjas in PyjamasのGustavo "Psycho" Rigalも、AmaruとGoyoについて語っている。

(訳)

『ようやくTTSにもっと時間をかけてプレイできるようになったんだけど、Amaruは実際そんなに悪くない。でもあのGoyoのシールドは、普通のやつと区別がつくようにするべきだったね。』

 

その他の追加要素

新オペレーターに加えて、マップやバランスにも変更が加えられている。さらにオペレーション・エンバーライズでは14種類の新しいパイロット・プログラム・バンドルが追加され、ゲームを通して自分の好きなチームをサポートすることもできる。価格は以下の通り。

  • セットバンドル:1680R6クレジット(シーズンパス所持者は1512)
  • ヘッドギア:600R6クレジット(シーズンパス所持者は540)
  • ユニフォーム:720R6クレジット(シーズンパス所持者は648)
  • ウェポンスキン:300R6クレジット(シーズンパス所持者は270)
  • チャーム:480R6クレジット(シーズンパス所持者は432)

その他、アルファパックから出現する各種アイテムのラインナップも一新され、Miraのエリートセットも発売中だ。

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一連の変更が加わった新シーズンは既にプレイ可能。プロリーグでも日本時間の火曜日深夜1時から行われるVodafone GiantsとGiFu eSportsの試合でお披露目となる。前回「ファントム・サイト」のシーズン前に行われたPenguとPsychoとBoscoによる分析記事や、「ウィンド・バスティオン」のときのGogaとBeastlyの分析記事(未訳)も、是非ご一読を。

 

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